映画「シックス・センス」伏線回収&疑問点を徹底考察!ラストシーンの謎は?

The Sixth Sense-2

M・ナイト・シャマラン監督といえば、映画「シックス・センス」!

多くの「シャマラニスト」を生み出したであろう、最高傑作のひとつです。

「シャマラン監督はよく知らないけど、シックス・センスなら観たことある」という方も多いのでは?

今回はこの「シックス・センス」について深く掘り下げ、張りめぐらされた伏線を回収し、疑問点について考えてみたいと思います!

120%ネタバレします!こちらの作品はオチを知ると、初見の楽しさが味わえなくなるので、ご覧になってない方はぜひ、観終わってからまた読みに来てください!


M・ナイト・シャマラン監督の代表作「シックス・センス」

シックス・センス

1999年に公開された、ミステリーホラー映画「シックス・センス」。

アカデミー賞では作品賞・監督賞・脚本賞にノミネートされ、M・ナイト・シャマラン監督が一躍有名監督となった代表作です。

あらすじ【ネタバレ100%】

あらすじ
マルコム・クロウ(ブルース・ウィリス)は、市民栄誉賞を受賞した優秀な小児精神科医。
妻アンナ・クロウ(オリヴィア・ウィリアムズ)と受賞の祝杯をあげていた夜、見知らぬ男が家の中に侵入していた。その男はマルコムが10年前に診察したヴィンセント・グレイ(ドニー・ウォルバーグ)だった。ヴィンセントは「あんたは何も分かっていない」と、マルコムを拳銃で撃ち、自殺した。
そして1年後、マルコムは妻との関係も冷えきり会話もしなくなっていた。そんな時、コール・シアー(ハーレイ・ジョエル・オスメント)という少年と出会う。少年は、救うことのできなかったヴィンセントによく似ていた。ヴィンセントへの心残りがあったマルコムは、コールを救うことを決意する。
コールは学校の教師や友人とも打ち解けることができず、「化け物」とさえ言われていた。母親であるリン・シアー(トニ・コレット)は、息子を愛していたが不思議な行動をとることに悩んでいた。
コールとの交流の中で、やがて心を開いたコールが打ち明けた秘密は、「死者が見える」というものだった。当初は「精神的な病」と考えていたマルコムだったが、ヴィンセントとの治療記録をさかのぼるうち「シックスセンス第六感(霊感)」があることを信じ始める。
その後、母親に殺された少女の霊との出会いをきっかけに、「死者たちは自分に何か伝えるために姿を現す」ということが分かり、コールは自分が持つ能力について理解した。そして母親にも「自分が持つ能力」の話をし、母親もまた、息子のことを深く理解した。
一方、マルコムは冷めきった妻との関係は変わらぬまま、話もしていなかった。しかし、コールが語った「話をしたいなら寝ている時がいいよ」という言葉を受け、寝ている妻に話しかける。すると、妻の「どうして私を置いていったの?」という寝言、妻の手からこぼれ落ちたマルコムの指輪を見て、はじめて自分がすでに死んでいることを悟った。マルコムはヴィンセントによって1年前に銃殺されていたのだ。
2つのやり残したこと「誰かを救うこと」・「妻に愛していると伝えること」を終えたマルコムは天へと召されていった。

キャスト・スタッフ

ブルース・ウィリス

マルコム・クロウ(ブルース・ウィリス)

ハーレイ・ジョエル・オスメント

コール・シアー(ハーレイ・ジョエル・オスメント)

オリヴィア・ウィリアムズ

アンナ・クロウ(オリヴィア・ウィリアムズ)

トニ・コレット

リン・シアー(トニ・コレット)

M・ナイト・シャマラン

監督とともにこの作品の脚本もつとめたのはもちろん、M・ナイト・シャマラン

ちなみに‥‥
本作では、シャマラン監督自身が「コールの母親の虐待を疑う医師役」で出演していますよ。

オチを演出する伏線

「マルコム自身が死んでいました」というのがこの物語のオチですが、劇中には「マルコムが死んでいる」という伏線がいくつも張られています。

ここからは「マルコムが死んでいる」という伏線の回収をしていきましょう!

コールが話す死者の特徴

伏線を回収する上で重要になってくるのが、コールが語る「死んでいる人の特徴」というもの。

まずはコールが語った「死者の特徴」について以下にまとめます。

死者の特徴

  • 普通の人みたいに歩いている
  • お互いは見えない
  • 見たいものしか見ない
  • 死んでいると思っていない
  • 霊が怒ると寒くなる

マルコムが死者である伏線

ストーリーの流れに沿って、伏線を回収しましたので再度まとめます!

伏線まとめ

  1. マルコムと初めて出会ったコールは一目散に教会に入る。
  2. 自宅に帰ったマルコムは一人分しか用意されていない夕食を見る。
  3. 妻アンナは泣き疲れて眠っており、マルコムが隣に座ると寒そうにする。
  4. 書斎のドアに鍵がかかっている(この描写は計2回もある)
  5. コールの家に初めてマルコムが来た時、コールの母親とは全く会話をしていない。
  6. 結婚記念日のレストランで、妻アンナは一人分の食事を前に小さく「結婚記念日おめでとう」とつぶやき去る。
  7. 妻アンナが抗うつ薬を飲んでいる。
  8. マルコムが妻アンナの店のガラスを割った後、わき腹を押さえている。
  9. コールは死者が見えるが、マルコムには見えない。

まず1について、コールはマルコムを見て、そして彼が自分を追いかけてきていることに怯えています。恐らく、死者であることに気が付き、教会に逃げ込んだものと思われます。

2は分かりやすい伏線です。マルコムは死んでいるので、夕食はもちろんアンナの分だけ。そして3では、涙を拭いたであろうティッシュが転がったベッドに眠っている妻アンナ。マルコムがベッドに腰掛けると、肩のブランケットを寒そうに引き寄せます。

4についてなのですが、こちらについては、この先の疑問3で詳しく書きますね。

そして5、一見二人でコールの帰りを待っているようにも見えますが、コールの母は考え事をしているようで、マルコムとは全く会話をしていません。物語全てを通して張られた伏線として、「マルコムが会話するのはコールだけ」です。

6、これはとてもうまくできたミスリードだと思います。「マルコムが生きている」として観ても違和感がなく、「マルコムが死んでいる」として観ても、アンナの動きや溜め息、たった一言発する言葉さえも違和感がありません。ただ真実は、アンナには何も見えていないし何も聞こえていないんですよね。

妻アンナが洗面台に抗うつ薬を置いている7に関してですが、夫が銃で撃たれて亡くなった悲しみでうつ状態になったと捉えられます。

妻アンナが仕事先の男と良い雰囲気になった時、店のガラスのドアが割れます。この時、明らかに近くに客がいるのですが、誰も見ていません。

そして、ガラスを割ったであろうマルコムは去り際、撃たれたわき腹を押さえながら歩いています。これは、死んでいることをしらない人が見れば、古傷が傷んだとも考えられ、「銃で撃たれて死んだ」ということも意味する、うまい演出です。

最後の9は、学校でコールが絞首刑に処された3人の死者を見て怯えるシーンです。ここでマルコムははっきりと「見えないよ」と言います。これはコールの「お互いは見えない」という言葉の伏線です。

伏線回収後の疑問点

伏線を回収すればするほど湧いてくる、疑問・不思議・分からない点を私なりに考察してみました!

疑問1 マルコムは死者なのに、寒気を感じるシーンが少なくないか?

コールが恐ろしい霊を見る時、いつも白い息を吐きます。しかし、マルコムが近くにいてもコールは寒そうにしません。唯一、妻アンナだけが寒そうにしたり、息を白くしたりするシーンがあるだけ。

冒頭のシーンで泣き疲れて眠る妻アンナが、マルコムがベッドに腰掛けると開けていたブランケットをかけなおし、寒そうにします。

ラスト、「自分が死んでいる」と気が付いた時、妻アンナは眠りながら白い息を吐きます。

これはコールの言葉をよく考えると分かります。

「霊が怒ると寒くなるんだ」

そう!怒っている(もしくは怒りの感情に近い状態の時)のみ、寒くなるということ。

これをもとに考えると、冒頭でアンナがブランケットをかけなおすシーン。これはマルコムが怒っている、もしくはそのような強い感情を抱いていることを示します。この直前のシーンで、マルコムは「アンナの分しか用意されていない夕食のテーブル」を見ています。
怒りとまではいかないかもしれませんが、苦しいような、負の感情を抱いていたと考えられます。

また、ラストシーンは分かりやすいです。「自分の死」を知ったマルコムは興奮し、驚きます。
きっと、何らかの強い感情(コールは怒りと表現した)、もしくは負の感情を抱いた時、寒気を感じるということなのだと思います。

それを裏付けるのが、母親に殺された少女キラの登場シーンです。

彼女は、コールの部屋でいきなりゲロを吐くという、衝撃的な登場をします。キラが現れた時、コールの息は白くなっています。しかし、勇気を出してもう一度彼女のところに向かった時は、もう白い息を吐いてはいません。

「何らかの強い感情、もしくは負の感情が強い時、寒くなる」ということから考えると、登場した時は「吐く」という苦しみから、コールに寒さを感じさせたのかもしれません。二度目にはキラ自身「ちょっと楽になった」と言っていますしね。

疑問2 自分の手に指輪がないことに気が付いたマルコムは、なぜそこで自分が死者だと気が付いたのか?

まさにこの作品の最大の見せ場、マルコムが自分の死を認識する瞬間。

初見では分かりにくいかもしれませんが、マルコムが銃で撃たれた1年後以降、一度も結婚指輪をしていません。しかし、マルコムは自分の指に指輪がないことに驚くのです。

これは死者の特徴である「見たいものしか見ない」から考えると、マルコムは「自分の指に結婚指輪がないことを見なかった、見たくなった」ということになります。

その「見たいものしか見ない」という部分を壊したのが妻アンナの言葉です。
「どうして私を置いていったの?」
そしてマルコムがはめているはずの指輪を落とす。

これは「置いて行った」ではなく、「置いて逝った」と考えられます。

疑問3 マルコムの書斎のドアの前に置かれた机の意味とは?

伏線の4番目、書斎に鍵がかかっているシーンが二度も描かれていること。これは、このシーンを見れば明らかです。

鍵がかかっていたのではなく、妻アンナが机を置いていたのです。これもまた、「見たいものしか見ない」の典型的なもの。マルコムは机が見えていなかったのです。

その他の疑問点

疑問4 歴史の授業中、コールはなぜスタンレー先生の過去を知っていたのか?

歴史の授業中、スタンレー先生から「100年前この学校には何があったか?」という質問に、コールは手を挙げ「人を絞首刑にしてた」と言います。しかし、スタンレー先生は「裁判所だったんだよ」と諭します。コールは「そんな目で見ないでください」と怒り、「つっかえスタンレーのくせに!」と言います。

「つっかえスタンレー」とは、恐らく吃音症のことであり、このあと先生は「ば…ばけもの!」と言葉に詰まってしまいます。

しかしコールは一体なぜ「つっかえスタンレー」というあだ名を知っているのか?ですが、これはコールの近くに「カニンガム先生」という、スタンレー先生の「子ども時代の先生」の霊がいるからなのだそう!

これは映画では深く触れられませんが、脚本に書いてあることらしく、このカニンガム先生は、物語の最後、学芸会の準備中にコールと話す女性として出てきます。

カニンガム先生は半身に大きなやけどの跡が残っており、学芸会に向かう途中、スタンレー先生は「先生がここの生徒だった頃ひどい火事があった」と語ります。おそらくその火事で亡くなったものと思われます。

このカニンガム先生が「絞首刑にしていた」とかコールに教えているんですね。

疑問5 キラや祖母など、「死んでいることに気が付いている」霊もコールは見えていることにならないか?

コールがマルコムに初めて自分の秘密を語るシーンで「死んでいると思っていない」と語ります。

確かに、死んだことに気が付いていない霊もいるかもしれませんが、コールは確実に「自分が死んだということを分かっている霊」とも交流できます。

一番分かりやすいのが、コールの祖母です。

「ママがお墓に来たって言ってた」という言葉から、コールの祖母は確実に自分の死を知っています。

また、母親から、食事に洗剤を入れられ続けた末に亡くなったキラ。

キラは同じ思いを妹にさせないため、母が食事に洗剤を入れるシーンが録画されたビデオをコールにたくします。この時、彼女は自分が死んでいることに気が付いていたのではないか?と思います。

「自分の見たいものしか見ない」と言えど、階下で自分のお葬式が行われていて、会ったこともないキラのお父さんを、コールは一発で探し当てますし、コールを通して妹に好きだったおもちゃの人形を渡すのも、自分の死に気が付いているからだと思えてならないのです。

「死んでいることに気が付いている祖母」と何度も会っていたはずのコールはなぜ、マルコムに「霊は死んでいると思ってない」と語ったのでしょうか?

これは恐らく、初めて自身の身の上をコールに話したマルコムを哀れみ、「自分が死んでいる」ということをマルコムに気が付かせたかったのかもしれません。

コールは「死んでいると気が付いている霊」も「死んでいるとは思っていない霊」も、見ることができるのだと思います。

何度観ても楽しめる!

以上、映画「シックス・センス」の伏線、また疑問について考えてみました!

何回観ても新しい発見がある、色々なことを考えられる、とても面白い映画です。

もちろん、ヒューマンドラマとしても傑作で、コールが母親と祖母との確執を癒やすシーンは何回観ても泣いてしまいます。

もうご覧になったことがある方も、久しぶりに観てみると新しい発見があるかもしれませんよ。

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