ミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」あらすじ/ネタバレ&徹底考察!

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こちらの記事は「おすすめミュージカル映画5選」でもご紹介しました、映画「ラ・ラ・ランド」です!

超おすすめミュージカル映画厳選5選!楽しい音楽とダンスでハッピーになろう!

2019-04-29

本当に素晴らしいミュージカル映画でした。

今回は、この「ラ・ラ・ランド」について深く考察していきたいと思います!

ミアとセブはなぜ結ばれなかったのか?また、ラストシーンが表すことはなんなのか?徹底的に考えていきたいと思います。

全文ネタバレ100%ですので、ご覧になっていない方はご注意ください!


「ラ・ラ・ランド」とは?

映画「ラ・ラ・ランド」は、夢を追う二人の男女の恋愛を描いたミュージカル映画。

『ラ・ラ・ランド』(英: La La Land)は、2016年に公開されたアメリカ合衆国のロマンティック・ミュージカル映画。俳優志望とピアニストの恋愛を描いた映画で、脚本・監督はデミアン・チャゼル、主演はライアン・ゴズリングとエマ・ストーンが務めた。この映画のタイトルはロサンゼルスと「現実から遊離した精神状態」を意味する。

引用元:ウィキペディア(Wikipedia)

2016年に公開された本作。多くの賞を受賞し、全世界で4億4,600万ドルの興行収入を獲得した大ヒット作です。

あらすじ
ハリウッドにあるカフェで働くミア(エマ・ストーン)は、女優を目指して日々オーディションに挑戦しているが、なかなか受からず、悶々とした日々を過ごしていた。
一方、ジャズピアニストのセバスチャン:愛称セブ(ライアン・ゴズリング)は、古き良きジャズを愛し、自分好みのジャズを演奏する店を持つことが夢。だが現実は安定した生活すら送れずにいた。
そんなある日、ミアはルームメイトに誘われハリウッドのパーティーに参加。その帰り道、ピアノのメロディーに引き寄せられて入ったバーで、セブと出会う。
その後、偶然にも再会を繰り返した二人は恋に落ち、お互いの夢のために奔走しながら愛を育んでいくが…。
「ラ・ラ・ランド」本予告

キャスト・スタッフ

ミア・ドーラン(エマ・ストーン)
エマ・ストーン

セバスチャン・ワイルダー:愛称セブ(ライアン・ゴズリング)
ライアン・ゴズリング

監督は「セッション」で一躍注目を浴びたデミアン・チャゼル。
デミアン・チャゼル

デミアン・チャゼル監督自身もドラムを演奏する、ジャズオタクなのだそう。

「ラ・ラ・ランド」物語の整理

この映画は、物語のシーンを季節ごとに5分割しています。

まずは、それぞれの季節ごとにストーリーの変化を分かりやすくまとめてみました。

ポイントに注目してご覧ください!

【冬】物語のはじまり

ロサンゼルスに向かう朝の大渋滞、夢追い人達による希望に満ちた明るいダンスミュージックで物語が幕開けします。

そこで二人は、「渋滞で苛立ったセブの煽りに悪態をつくミア」という印象の悪い出会い方をします。

そしてクリスマスの夜、セブのピアノの音色に引き寄せられるように入ったバーで、二人は運命的な再会を果たすことに。しかし、セブはそこでミアを邪険に扱って別れます。

ポイント

  • 初めてミアとセブが出会う。(というか顔を合わせる?)
  • 女優を目指すもオーディションは落選続きのミアと、ジャズの衰退を嘆き自分のジャズの店を持つことを夢見るセブ。
  • 二人のテーマ曲「Mia & Sebastian’s Theme」が二人を再会に導く。

【春】物語の前半

パーティーに参加したミアは、キーボードギターでポップミュージックを演奏しているセブと再会。その帰り道、夜景をバックにタップダンスを楽しみます。

ラ・ラ・ランド

後日、ミアのバイト先であるカフェにセブがやって来て、改めてお互いのことを話す二人。

映画「理由なき反抗」のリバイバル上映を観に行くことを約束し、ミアはボーイフレンドと別れて映画を観に行きます。

映画が中断されるも、二人は映画のロケ地グリフィス天文台へ向かい、ロマンチックなワルツを踊ります。

ポイント

  • 二人が三度目の再会を果たす春、ミアは恋人と別れる。
  • 映画の中断と、グリフィス天文台から二人の交際のスタート。

【夏】物語の中盤

二人は同棲を始め、お互いに夢に向かいながら愛を育みます。しかし、ミアは相変わらずチャンスに恵まれず、セブも安定した生活とはいえないまま。

ある日、ミアはセブの店のロゴを「Seb's」にしようと提案します。しかし、セブは伝説のジャズ・ミュージシャンであるチャーリー・パーカーにちなんだ「Chicken On A Stick」がいいと譲りません。

その後、セブの助言で脚本を書き始めたミアは、自分が書いた脚本で一人芝居をすることを思いつきます。

セブはかつての旧友キースからバンド加入の誘いを受けますが断ります。キースはジャズに現代的な要素を取り込もうとしており、古き良きジャズを愛するセブとは音楽の考え方が違ったのです。

しかし、セブは店を開く資金のため、また、ミアとの未来のためキースの誘いを受け入れます。

ポイント

  • ミアが提案したセブの店のロゴ「Seb's」を、古き良きジャズを愛するセブは気に入らない。
  • ミアは、セブのアドバイスを受け自ら脚本を書き、一人芝居をすることを決める。
  • セブは、ミアとの生活のため、自分が嫌いな音楽のジャンルで仕事をすることになる。

【秋】物語の後半

ミアは一人芝居公演の日が迫り、準備に追われる日々を過ごす一方、セブはバンドの成功によりツアーに出発。二人のすれ違いがはじまります。

ミアの一人芝居公演二週間前、ツアー中のセブは予定を変更して帰宅。サプライズの夕食を用意し、ミアの帰りを待っていました。しかし、その日二人は口論に。

ミアが開いた一人芝居は散々なものになり、セブは写真撮影のため間に合わず、ミアは女優をあきらめ、実家に帰ってしまいます。

しかし、その後、ミアの一人芝居を観た映画関係者から「オーディションを受けないか?」との連絡がセブに入ります。(ミアは携帯をオフにしていたため)セブはミアの故郷まで迎えに行き、オーディションに連れ出します。

ポイント

  • ミアにツアーの同行を持ちかけ、「店を持つ夢は?」と問うミア。そして口論に。
  • 一人芝居にセブは間に合わない。
  • 一人芝居の失敗からミアは女優の夢をあきらめる。
  • セブに、一人芝居を観た映画関係者から「ミアのオーディションの連絡」が入る。
  • セブが迎えに来てくれたことで、ミアは再び女優を目指し、オーディションに挑む。

【5年後の冬】ラスト

ミアは夢をかなえて大女優になり、結婚し娘を持っていました。しかし、夫はセブではありません。そしてセブも夢をかなえ、古き良きジャズを奏でる店を開いていました。

ある日、夫と出かけたミアは渋滞に巻き込まれ、高速道路を下り、偶然セブの店を発見します。セブの店はたくさんのお客さんであふれかえっています。ミアに気が付いたセブは二人のテーマ曲「Mia & Sebastian’s Theme」を演奏します。

演奏が始まると「もし、セブとミアがうまくいっていたならば…」と仮定した5年間がショートムービーのように流れます。そして二人は言葉を交わすこともなく、そのまま別れるのでした。

ポイント

  • ミアもセブも夢を実現している。
  • しかし、結ばれることはなかった。

「ラ・ラ・ランド」考察

ラ・ラ・ランド DVD

ここからは、上記のポイントを押さえながら徹底考察していきたいと思います!

なぜミアとセブは結ばれなかったのか?

結論から言うと、恐らく結ばれていたら、お互いの夢はかなわなかったのだと思われます。

秋の物語の後半部分で、二人はタップダンスを踊った思い出の場所に座り、「互いの夢を優先させること」を選択します。

おそらく、その後セブはバンド活動が忙しいまま、そしてミアは女優として多忙になり、二人は会う時間すらなくなったことでしょう。

しかし、ミアの夢を叶えるためのポイントには必ずセブが、そしてセブの夢をかなえるためのポイントには必ずミアの存在があるのです。

ミアの場合

  • ミアは、セブのアドバイスを受け自ら脚本を書き、一人芝居をすることを決める。
  • 一人芝居の失敗からミアは女優の夢をあきらめる。
  • セブに、一人芝居を観た映画関係者から「ミアのオーディションの連絡」が入る。
  • セブが迎えに来てくれたことで、ミアは再び女優を目指し、オーディションに挑む。

セブが脚本を書くことを勧めなければ、ミアは一人芝居をすることはなかったでしょう。
そして、女優をあきらめて実家に帰ったミアがいつまでも携帯をオフにしたままだったら、「オーディションの連絡」を知ることはなく、ミアは夢をあきらめたはずです。
しかし、セブがその連絡を受けてくれたことで、ミアは立ち直り、オーディションに臨みます。

ミアの大女優への道は、一人芝居を観た映画関係者から「オーディションの連絡」を受けることからスタートします。その道を作り出し、ピンチからも救い出したのはセブなのです。

セブの場合

  • ミアが提案したセブの店のロゴ「Seb's」を、古き良きジャズを愛するセブは気に入らない。
  • セブは、ミアとの生活のため、自分が嫌いな音楽のジャンルで仕事をすることになる。
  • ミアにツアーの同行を持ちかけ、「店を持つ夢は?」と問うミア。そして口論に。

セブが夢をかなえるにあたっての一番の障害は「古き良きジャズに固執しすぎてしまうこと」だったのではないか?と考えます。

セブはジャズの衰退を憂うあまり、新しい音楽に怒りすら感じているように思いました。

しかし、「伝統にばかりこだわっていてはジャズに未来はない。新しいものを取り入れなければジャズは本当に死んでしまう」ということこそ、彼が受け入れるべき事実だったのだと思います。

そこで「ジャズが嫌い」という、まさに現代の若者の象徴であるかのようなミアのために、大嫌いな新しい音楽に足を踏み入れ、更には安定した収入さえも得ることができました。

しかし、バンドが成功し多忙を極めた彼は、「自分好みの古き良きジャズの店を持つ」という夢をあきらめかける時があります。まさに、ミアに「ツアーに同行しないか?」と持ち掛けるシーンです。

もちろん、「ミアと結婚して幸せに暮らす」という新しい夢が、彼の心を動かしたのかもしれません。しかし、そう考えるには、セブの表情は暗すぎます。

「ツアーに同行しないか?」と話すセブは、「ジャズが嫌い」なミアに、ジャズの素晴らしさを活き活きと語る昔のようなセブではないのです。

そして、「店を持つ夢は?」「あの音楽がいいのか?」と問うミアは、まさに「夢をあきらめてはいけない」と導いているようです。

そして、彼は新しい音楽を知り、受け入れ、最終的に夢だった「自分好みのジャズの店」を持ちます。

その店の名前は、ミアが提案した「Seb's」。あんなにこだわっていた店の名前を「ジャズが嫌い」と語ったミアが提案したものにしているのです。もちろん、「ミアが気付いてくれたら…」という気持ちもあったと思いますが、しかし、ジャズの名店が閉店する中、あれほどの大盛況の店を持ったセブは、「古き良きジャズに固執しすぎること」をやめ、新しさから何かを学んだのだと思います。

これもミアという存在がいなければなし得なかったことです。もし、セブが新しさを受け入れずに自分好みのジャズの店を持っていたとしても、物語冒頭のジャズクラブのようにすぐに閉店していたことでしょう。

ラストのシーン

ラ・ラ・ランド CD

ラストの「もし、セブとミアが結ばれていたならば…」というパラレルワールドのような一瞬の映像のシーン。

これはもう、「ミアがいたらセブの夢はかなわない」・「セブがいたらミアの夢はかなわない」ということを表現していると思います。全てが真逆ですから…。

セブはミアとの二度目の再会で彼女を邪険に扱うどころか抱き寄せてキスをしますし、ミアの一人芝居は失敗せず大成功をおさめ、その場にセブもいます。

「ミアがいなければセブの夢はかなわない」・「セブがいなければミアの夢はかなわない」しかし、それは同時に、「相手と結ばれていたら夢はかなわなかった」という歯がゆさを表しているような、そんな気がします。

感想

本当に良く作り込まれた脚本だと思います。

そして、ストーリーの移り変わり方は凄い!ミアの服装もまた、物語を進める良いスパイスになります。

ラ・ラ・ランド エマストーン
物語の前半・中盤と、女優を夢見て頑張るミアの衣装はどれも若々しくカラフル。しかし、物語後半、セブと口論をするあたりから、ミアの服装はモノトーンに落ち着いていきます。そしてラストの5年後にはブラックのドレスという、無彩色を着ています。

これはもしかしたら、女優という成功と引き換えに、セブという色を失ったということなのかもしれません。

他にも、冒頭では渋滞に巻き込まれるミアも、大女優として成功した5年後には高速道路の大渋滞からあっさりと抜けます。これは夢を追ってロサンゼルスでチャンスを待っていたミアが、夢をかなえた象徴だとも考えられます。

また、映画が中断し、グリフィス天文台へ向かうシーンなんかは「今までのミアとセブの関係」が中断され、ロマンチックなワルツから素晴らしい恋のはじまり」を暗示しています。

様々な「暗示」や「象徴」が仕掛けられたこの映画。だからこそ考えさせられるし、おもしろい。

そして私はいつも、あのラストの「もし、セブとミアが結ばれていたならば…」という映像を、いつかまたミアに、脚本を書いて作品にしてほしい…と思ってしまいます。

「ミュージカルが嫌い」という方でも、きっと自然と物語の中に入っていけると思います。騙されたと思ってぜひ一度、ご覧ください!

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